ごぼうを切ったり皮をむいたりすると、ごぼうがピンクっぽい赤色になっていることがあります。
赤くなっても食べられるのかどうか気になりますよね。
この記事では、ごぼうについて以下の内容をご紹介します。
- ごぼうが内部で赤くなるのは問題ないの?
- 新鮮なごぼうを保つコツ
- ごぼうの使い方のポイント
- 余ったごぼうの活用法
赤くなったごぼうやごぼうの使い方について知りたいかたは、ぜひ参考にしてくださいね。
日常に役立つごぼうの基本知識
私たちの食生活に欠かせない野菜、ごぼう(牛蒡)について、詳しく見ていきましょう。
ごぼうの基礎情報
ごぼうはキク科に分類される根菜で、特に日本では食用として広く愛されています。
この野菜の魅力は、独特の食感にあります。
栄養と健康への効能
ごぼうの大きな特長は、その豊富な食物繊維です。
これに加え、様々なミネラルも豊富に含まれています。
ごぼうの食物繊維は水分を吸収し、便を柔らかくすることで、便通を促進します。
ごぼうの旬の時期
ごぼうには年に2回、旬があります。
一般的には、10月から12月にかけての晩秋から冬の時期が旬とされています。
この時期に収穫されるごぼうは、北海道や青森などの北部地域で育ち、「冬ごぼう」とも呼ばれ、シャキシャキした食感が特徴です。
さらに、初夏の5月から6月にかけては、柔らかく香り高い「夏ごぼう」が旬を迎えます。
関西地方では、春先に旬を迎える葉ごぼうを「若ごぼう」として楽しむ風習もあります。
ごぼうの赤み、心配いりません
ごぼうを調理するとき、「切断面が赤くなっている」ということに驚いたことがあるかもしれませんね。
赤みが見られても安心
ごぼうが中心部で赤くなることがありますが、これは全く問題のない現象です。
これは、ごぼうに含まれるポリフェノールが酸化し、赤く変色するためです。
ごぼうを切った直後にも、時間が経過してからも、赤くなるのはポリフェノールの変色が原因で、安全性に問題はありません。
健康への影響
ごぼうの赤い部分に含まれるポリフェノールは健康に害を与えるものではありません。
実際、これらの成分は体に良い効果をもたらします。
ポリフェノールの健康効果
ポリフェノールには抗酸化作用、抗ウイルス作用、抗がん作用、コレステロールの低下、血糖値の抑制、抗菌・抗炎症作用、口臭予防、肥満防止など、多くの健康効果があります。
ごぼうは、特にポリフェノールを豊富に含む野菜です。
ポリフェノールの注意点
ただし、ポリフェノールには苦みや渋みを引き起こすこともあります。
ごぼうが赤くなることは酸化の兆候であり、味が変わる可能性もあるため、気になる場合は赤い部分を取り除くのも良い方法です。
ごぼうを新鮮に保つコツ
ごぼうの鮮度は、適切な保存方法によって長く保つことができます。
良いごぼうの選び方
均等な太さでひげ根が少ないものを選びましょう。
また、葉の根元のひび割れがないものが良いです。
洗ってあるごぼうは綺麗ですが、あまりに白いものは土付きごぼうに比べて風味が劣る場合があります。
常温保存の場合
土付きのごぼうは、常温での保存が適しています。
乾燥や高温多湿を避けるために、新聞紙に包んで冷暗所に立てて保存すると良いでしょう。
冷蔵庫での保存方法
ごぼうを冷蔵庫で保存する際は、適切な大きさに切り分け、湿らせた新聞紙で包んでから容器や袋に入れます。
これは乾燥を防ぎ、風味を保つための方法です。
冷凍保存のコツ
ごぼうを冷凍する場合、使いやすい大きさに切ってから水に5分間浸し、キッチンペーパーで水気を取り除きます。
その後、保存袋に入れて冷凍します。
急速に冷凍するためには、金属製のトレーを使用し、1時間後に袋を軽く叩いてごぼうをほぐしておくと使い勝手が良くなります。
ごぼうを使う前に確認すべきポイント
ごぼうを使用する前に、次の点をチェックしましょう。
ごぼうの鮮度の見極め方
以下のような状態のごぼうは、腐っている可能性が高いです。
- 皮がしわしわになっている
- 触ると柔らかい
- 表面がぬるぬるしている
- 異臭がする
- 粘り気がある
- 表面にカビが生えている
カビが生えている場合、部分的に取り除いても内部に菌が広がっていることがあるため、食べない方が安全です。
アク抜きの適切な方法
ごぼうに含まれるポリフェノールはアクやえぐみを引き起こしますが、アク抜きをしすぎると栄養価も減少します。適度に行いましょう。
アク抜きの方法には、以下の2種類があります。
- 水でさらす
- 熱湯で通す
それぞれの方法を解説します。
水でさらす
切った直後に30秒間水にさらすとアクが抜けます。
白さを保ちたい場合は酢水を使うと良いです。
熱湯で通す
短時間の熱湯通しでアクを抜くことができます。
少量の場合は熱湯をかけるだけでも効果的です。
これで煮物などの下処理が完了します。
余ったごぼうのおいしい活用方法
ごぼうが余ってしまうことはよくあります。
そんな時に役立つ、おいしい料理法をご紹介します。
きんぴらごぼうでごぼうを大量に消費
きんぴらごぼうはごぼうの消費にぴったりの料理です。
- まず、ごぼうを洗って千切りにし、アク抜きをします。
- 人参も千切りにして、ごぼうと一緒にごま油で炒めます。
- 水、みりん、醤油で味付けして煮込みます。味がしみたら、ごまを加えて完成です。
油揚げ、豚肉、白滝、ひじきを加えると、さらにおいしいバリエーションが楽しめます。
鶏肉とごぼうの組み合わせ!鶏ごぼう
栄養たっぷりのメインディッシュです。
- 鶏もも肉を一口大に切り、ごぼうを斜めに切って水にさらし、こんにゃくも一口大に切ります。
- 鍋に油を熱して鶏肉を炒め、ごぼうとこんにゃくを加えます。
- 酒、水、和風だし、しょうがを入れて煮立たせ、みりん、砂糖、醤油で味付けし、落としぶたをして煮込みます。
最後にさやえんどうやいんげんを加えると、色鮮やかな一皿になります。
新年の祝いにぴったり!たたきごぼう
おせち料理に加えてみてください。
- ごぼうをよく洗い、太いものは縦に4分の1、細いものは半分に切ります。
- すりこぎでたたいて繊維をほぐし、5〜6cmの長さに切ります。
- 水でアク抜きをします。
- たたきごぼうのたれは、いりごま、醤油、みりん、酢を混ぜて作ります。
- 沸騰したお湯に塩を加え、ごぼうを茹でて2〜3分で取り出します。
- 水気を切ったごぼうに熱いうちにたれを混ぜ合わせます。
- 味がしみるように半日ほど置き、冷蔵庫で3〜4日間保存できます。
このレシピで、ごぼうを美味しくいただけます。
ごぼうについて知っておくべきポイントまとめ
赤くなったごぼうと、ごぼうに関する情報をお伝えしました。
ごぼうが赤く変色するのはポリフェノールが酸化するためですが、健康に害はありません。
他に、ごぼうについて以下の内容を解説しました。
- ごぼうはキク科に分類され、独特の歯ごたえが特徴の根菜で、主に日本で食用として利用されています。
- 食物繊維が豊富で、消化を助け、便秘解消にも役立ちます。
- 旬は年に2回で、「夏ごぼう」としての5月〜6月と、「冬ごぼう」としての10月〜12月があります。
- ポリフェノールには抗酸化作用、抗ウイルス作用、抗がん作用などの健康効果がありますが、アクやえぐみの原因にもなるため注意が必要です。
- 良いごぼうの選び方は、均一な太さ、少ないひげ根、ひび割れのない葉の付け根がポイントです。
- ごぼうは乾燥、湿気、暑さに敏感なため、新聞紙で包んで冷暗所に立てて保存するのが適しています。
- 外見や感触、臭いが変わっている場合は腐敗している可能性が高いので食べないようにしましょう。
- アク抜きは適度に行い、栄養素を保持することが大切です。
ごぼうを正しく保存して、おいしく料理を楽しみましょう。