秋の一大イベントとして知られるハロウィン。
アメリカでは、家の外にカボチャで作ったジャック・オー・ランタンを飾るのが普通です。
子供たちは幽霊などの仮装をして、ジャック・オー・ランタンが置かれている家を回り、お菓子をもらう習慣があります。
しかし、最近では子供だけでなく、他の小さな訪問者も目撃されています。
それは、手で食事をする愛らしいリスたちです。
普段から人気のあるリスですが、ハロウィンの時期には特に体が丸くなり、SNSでその可愛らしい姿が多く共有されています。
ハロウィンでリスがなぜ体重を増やすのかを詳しく解説します。
ハロウィンでリスが太る理由
ハロウィンが近づくと、アメリカでは装飾用のカボチャを購入する人が増えます。
これらのカボチャは、ジャック・オー・ランタンに加工されたり、そのまま飾りとして使われたりします。
リスにとっては、これらのカボチャはただの食べ物です。
美味しそうにカボチャを食べるリスは、すぐに体重を増やし、球形に太った姿が複数目撃され、SNSで話題になります。
カボチャを食べたリスに対して、生活に支障が出た住民も「リスが生きるために必要なこと」として大目に見ています。
ハロウィンで使用されるカボチャは主に観賞用で、味はあまり良くありません。
ハロウィンが終わると、これらのカボチャは大部分が廃棄されます。
そのため、カボチャを食べられたとしても怒る人は少ないようです。
リスの肥満が目立つ現象
カボチャが豊富に存在していても、なぜリスはあそこまで太ってしまうのでしょうか。
野生のリスは、食料が不足する冬に備えて秋に積極的に栄養を蓄える習性があります。
しかし、SNSで目撃されるリスの肥満は異常なレベルです。特にアメリカでは、肥満リスの増加が顕著です。
普段は敏捷なリスも、肥満が進行すると動きが鈍くなってしまいます。これは、食料が過剰に供給されているため、食べ過ぎが原因とされています。
ほとんどのリスは冬眠しないため、冬も活動を続けますが、普段の食料である木の実や昆虫が冬には不足します。そのため秋には、これらを巣穴に蓄えたり、高カロリーの食料を多く摂取して脂肪を貯めるのです。
しかし、その年の気候が良好で木の実やキノコが豊富な場合、リスは満腹になるほど食べてしまい、巣穴には食べきれないほどの食料が溜まってしまいます。結果的に、過剰摂取によりリスの肥満が進行します。
ハロウィンの時期には、街中の家々がカボチャを飾りますが、これがリスにとっては絶好の食べ放題の場となるため、問題が深刻化しています。
人間も美味しい料理が並ぶバイキングでは、つい食べ過ぎてしまうことがあります。「せっかくなのでたくさん食べたい」という気持ちは、リスも人間も同じです。
アメリカ都市部でのリスの増加
アメリカの都市部では、カボチャを食べて太ったリスがよく見られます。日本では野生のリスを日常的にはあまり見ることはありませんが、アメリカではリスが珍しい存在ではないのです。
自然に警戒心が強いリスは、普通は人々の生活圏であまり見られないものですが、アメリカでは都市部でも頻繁に目撃されます。これは自然の成り行きではなく、過去に人間が意図的に増やした結果です。
19世紀中頃、ニューヨークなどの大都市で大規模な公園が作られた際、都会のオアシスとして、また貧しい労働者階級の憩いの場として利用されることを意図していました。
公園は地域住民にとっての癒しの場所となり、娯楽としてリスが放たれ、餌付けされることで愛されるようになりました。
餌となる木の実の木も植えられ、リスの数は急増し、やがて街中でも頻繁に見ることができるようになりました。
現在では、リスが建物のケーブルをかじるなどして問題を引き起こすこともあり、害獣として見なされることもあります。人間の都合で連れてこられ、また人間の都合で疎まれるという状況は、非常に複雑です。
ハロウィンのカボチャがリスに食べられるのも、基本的には人間の自己中心的な行動が原因です。リスを一方的に非難することはできません。
まとめ:ハロウィン期間に見られるリスの体重増加
ハロウィンシーズンでは、SNSで注目を集めることが多いのは、カボチャをたくさん食べてふくよかになったリスたちです。
これらのリスが特に丸々と太って見える主な原因は、装飾用に外に置かれたカボチャを過剰に食べてしまうためです。太ったリスは見た目に愛らしくは映りますが、その健康状態について心配する声も聞かれます。
日本では、ハロウィンに実際のカボチャを飾る家庭はそれほど多くありませんが、オンラインショッピングや地元の道の駅で購入することができます。
自宅でカボチャを飾ることによって、本格的なハロウィンの雰囲気を楽しむことができるでしょう。また、そうすることで予想外の小動物の訪問者に出会えるかもしれません。